仔犬のワルツ評

検討した結果、やはり途中のストーリー変更の為か、幾つか破綻が見られるので、『この殺人の犯人は誰?』とかの結論は出ないと思われる。それよりもラストのシーン、銃声で結果を視聴者に委ねているが、どうせ視聴者に委ねるのなら、銃声なしでカメラを青空に、で終了して欲しかった。なぜなら思考の幅が拡がるから。追加の音効として、岩に波が叩きつける音を入れても良いかな。
私の解釈では、最後の銃声はプロデューサー・ディレクターが自分に撃ったもの、である。開局50周年記念と題してこの視聴率では、何らかの責任が課される訳であり、その暗示として捉えるのが最も面白いと思われる。
数字的には悪かったが、私的にはかなり楽しんだ。ここ数年で最も一生懸命見たドラマである。その理由としては、最後破綻はしてしまったが論理的に駒を動かしていってイベントを起こしていく、そして視聴者に思考を働かしていく、そんな理系的なドラマだからである。